初めまして
melloと申します
今回のテーマは『FIRE民はフリーライダーなのか?』です
結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます
FIRE民は一生分の労働をして蓄財したのだから社会のフリーライダーではない
内容が気になった方は引き続きご覧ください
さて、今回はFIRE民は社会のフリーライダーなのか?についてです
私は基本的に、フリーライダーという存在は許されない存在だと考えています
ですが、昨今流行している『FIRE』を成した人に関しては、個人的にはフリーライダーではないと考えています
FIREとは、今後、人生に於いてお金に困窮する事はなくなるであろうという状態です
簡単に言うと、今現在で預金残高が100億円ある人はよっぽどの浪費家でない限り、その人が人生を終えるまでに預金が尽きる事はないと考えられます
ですが、多くの人は現預金100億なんて大金は用意する事は出来ません
そこで使われるのが投資です
ジェレミー・シーゲル教授によると、アメリカのS&P500に投資をした場合は超長期で見ると(約200年の周期)年間平均リターンが6.67%に落ち着くという事です
ですので、単純に考えて全資産をS&P500に投資し続ける限り、年間支出が資産全体の6.67%に抑える事が出来たのならば、その人物は未来永劫お金に困る事はなくなるという事です
これが『FIRE』した状態と言えます
その後、仕事を続けるのか趣味に没頭するのか、何をするにしても食うのに困る事はありません
問題は、年間支出を全資産の6.67%に抑えるという部分です
年間支出が高い人の場合、蓄えなくてはならない資産というのは莫大な数字になりますし、質素に暮らして年間支出が低い人は全資産額が現実的な数字に落ち着きます
例を出すと
年間支出が300万円の人は
300万円÷0.0667=44977511…つまり約4500万円あればFIRE出来ます
年間支出が100万円の人は
100万円÷0.0667=14992503…つまり約1500万円あればFIRE出来ます
もちろん、これらは徴収される税金を考慮していませんし、S&P500の年間リターンが平均通りに安定して6.67%を毎年叩き出してくれればの話です
実際はこの通りには行きません
現実的には全財産を投資に回し続ける事はストレスになるでしょうし、年間支出と年間収入がプラスマイナスゼロに近ければ近いほど過剰にストレスを受けるでしょうから、現実的にはこれらの全資産の約2倍は必要でしょう
2倍であれば
年間支出が300万円の人は約9000万円、年間支出が100万円の人は約3000万円が必要になります
FIRE後も貧乏暮らしを受け入れるにしても、現預金が3000万円が必要となります
こちらはデータは平成19年と古いですが、国民の貯蓄額のデータです
3000万円以上の貯蓄がある世帯は、総計で9%、最も多い世帯ても15%ほどです
しかも最も多い世帯では世帯主の年齢は60~69と高齢です
これではFIRE(Financial Independence, Retire Early)つまり、早期リタイアとは言えません、順当なリタイアと言えるでしょう
やはり、早期リタイアを標榜する以上、20代、遅くとも40代頃にはリタイアした所です
ですが、上記のデータを見ると29歳以下は0.5%、30代は1.2%、40代では4.8%です
さらには、3000万円という尺度は年間支出を100万円に抑えられる人がFIRE出来る資産額です
年間支出がもっと多い人はこれ以上に現預金を用意しなくてはなりません
これで分かる通り、FIREを達成した人というのは莫大な資産があるか、お金を滅茶苦茶ケチって生活を出来る人と言えます
莫大な資産を蓄える事が出来るのは基本的に高給を得る必要があります
つまり滅茶苦茶に働かないといけません
その滅茶苦茶に働いた結果、莫大な資産を気付いたのであれば、その人はもう既に『一生分働いた』と言えるのではないでしょうか?
今後、その人物が生涯を通して一秒も労働を行わなかったにしても、その人物はもう十分に働いたと言えますし、もう十分に税金を納めたと言えます
つまり、もう既に十二分に国や社会に貢献したのだから、社会のフリーライダーとは言えないと思われます
ただし、脱税や違法な商売をしていたのであれば話は違います
キッチリと法律に従って納税をし、法律に従った商売を行ってFIREしたのであれば、誰に後ろ指を指される事無く無職を楽しむべきです
というお話でした