無職こそが最も人間らしい生き方である

初めまして

melloと申します

 

今回のテーマは職業についてです

以前の記事でFIREについて触れたので一応そちらを本題にした記事を書きます

 

melloblog.hatenadiary.com

 

結果だけ知りたい方向けに先に結論を書かせて頂きます

 

無職でいる事が人が人らしく生きる出発点である

 

内容が気になった方は引き続きご覧ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回は職業とは?というテーマです

哲学者 ハンナ・アーレントという人物をご存じでしょうか?

1904年生まれの、かなり近代の哲学者です

彼女の『人間の条件』という著書に職業についての表記があります

私の理解した所で嚙み砕いてご説明致しますと

 

人間の仕事には3種類ある

『労働』『仕事』『活動』である

労働は読んで字の如く、対価(お金)の為に企業の利する様に行動する事

仕事はクリエイティブであり、その個人でしか成しえない事を行う事で満足感を得る事

活動は、誰でも出来るが故に誰もしたがらないという人の助けになる事

 

と表現ができます

ちょうど以前の記事と内容が被りますね

 

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さて、彼女は著書『人間の条件』にて

現代人は『労働』にかまけ過ぎていると言います

確かに、『仕事』ではお金を得られる人は限られているし『活動』ではそもそもお金が得られない

生きる為には(お金を稼ぐ為には)多くの人にとって消去法で『労働』を選択せざるを得ない

それは仕方がない事である

しかし、人生の大部分を『労働』で占めてしまった人間は人間らしい情緒が育たないのです

春夏秋冬で季節毎の景色や香りに黄昏られる様な時間を持たない人

子々孫々に於ける幸せの模索を願う心

そういった人が人として、基本的に備えているはずの人らしい情緒を『労働』は剥ぎ取っていきます

確かに『労働』によって他者奉仕が可能ではある

しかしそれはあくまでも対価(お金)の為の行為であるし、相手からもそう見られる(キャバクラの客とキャストの関係の様な物、疑似恋愛であって恋愛ではない)

 

人が人らしい人生を送る上で、無職でいる事が最も好ましいと言えます

人の活動として、人らしい行動どういうのは『仕事』と『活動』です

しかし、『仕事』には才能が、『活動』には生活費が必要です

『仕事』は限られた人間にしか出来ませんが、『活動』に於いては生活費の心配が無く、相手を思う心さえあれば誰でも出来ます

そして、それこそが人が人らしく社会に生きるという事と繋がります

 

近年流行りのFIREという考え方も、基本的にはアーレントの『活動』をしたいが為と言えます

もしくは『仕事』が成立するのかどうかチャレンジしてみたいと考えている人もいるかも知れません

しかし、それらは基本的に無職であるから行える事であって、さらに言えば、無職で居られる程、資金を貯め込んだとも言えます

人が、ただ生きるという上で本当に必要なお金は存外少ないです

ただ、現代の消費社会を生きる上で企業のマーケティングを全て躱し切って生きるのは非常に難しいと思います

食事に於いて、ただカロリーと栄養があれば良い所を「ポテチが食べたい」となるのは仕方がありません(実際に食べるかどうかは置いといて)

 

世間一般に於ける『無職者』というのは非常に悪いレッテルを貼られます

「いい歳して仕事もしていない」「親はどんな教育をしたんだ」「犯罪者予備軍だ」「怪しいお金を得ているのではないか」

などです

しかし、こんな発想になる事自体が、国や企業の術中に嵌まっているのです

基本的に国は国民に労働していて欲しいと考えています

国民の義務として定めているくらいですから

その理由は税金です

無職者から得られる税金と、無職者へかけられる公共サービス(税金が原資)では、圧倒的に収支がマイナスだからです

企業に於いても、求職者が増えれば増える程、より安価に高機能な人材を手に出来る可能性が高いと言えます
逆に、求職者が少なくなれば、既に提示している条件をクリアしていない人材でも採用せざるを得なかったり、そこからさらに広告宣伝費をかけて新しく人材を募集しなくてはなりません

その上で、新入社員が3か月以内に退職した場合、企業は187万円もの損失を出すらしいです

バブル時代では、就活シーズンに学生に内定を出すと共に、内定者を旅行に招待する事も、しばしばありました

これは、会社へ良い印象を持ってほしいという表側の意味と、裏側の意味として他の会社への就職活動をする事への妨害とも取れます

もちろん、これは現代に於ける就活妨害の様な嫌がらせではなく、消極的な妨害な為、求職者としては万々歳です

行きたくなければ行かなきゃ良いだけですし

 

さて、話が逸れてしまいましたが

まとめとして

人は無職でいる事が最も好ましいし、労働をするにしても会社への従属ではなく、ただの労働力とお金の交換をしているだけなので、会社への帰属意識や忠誠心や感謝は不要である