初めまして
melloと申します
今回は投資先として完璧な商品はあるのか?というテーマでやっていきたいと思います
結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます
投資の理論的に全世界株式の投資信託は完璧に見えるが、人の手や意思は必ず入る事になる
内容が気になった方は引き続きご覧ください
さて、今回は完璧な投資商品とは?というテーマです
私はこのブログの最初の記事で「人の手や思いが入れば成績は悪くなる」と説きました
そして、投資商品として最適なのがVTかVTIと結論付けました
その結論に異論はありません
しかし、あくまでベターでありベストではないのです
ところで、VTが連動する指数は『FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス』
と言います
名前の通り、FTSE(フッツィー)という格付け会社が作成した全世界に時価総額加重平均に投資するという指数です
FTSEという格付け会社はイギリスはロンドンに拠点を置く、イギリス企業です
同じ全世界に時価総額加重平均に投資する指数に『MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス』というものもあります
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year(通称FOY)に於いて、前人未到の4連覇を果たした
eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー) (通称オルカン)の対象指数で有名ですね
余談ですが、VTは販売開始当初は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスを対象指数にしていました
しかし、指数使用料(ライセンスフィー)が高すぎると言って、対象指数をFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへと変更したという経緯があります
顧客から頂く手数料(コスト)を極限まで下げる事を標榜しているバンガードとは言え、売れども売れども収益を生まない商品をいつまでも放っておく訳にもいかなかったのでしょう
しかし、顧客から頂く手数料を上げる訳にもいかないので、指数使用料の安いFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへ乗り換えたのでしょう
苦肉の策だったのでしょうが、バンガードの顧客を大切にする姿勢は素晴らしいものがありますね
さて、ウクライナがロシアから軍事侵攻を受け、実質的に戦争が始まってから約1年半が経ちました(2022年02月24日に侵攻開始)
これに対抗し、西側諸国…つまりは先進国の連合はロシアに対し、経済制裁を科す事を決めました
ロシアに対しての物の輸出や、ロシアからの輸入の停止や
国際送金に関して、ロシアルーブル(ロシアの通貨)の流通を禁止したり
ロシア国内の外国企業に対して、撤退を促したり
色々な経済制裁がなされました
我々、一般人も無関係ではありません
ロシアから輸入ができないとなると、原油や天然ガスなどの供給も止まります
結果、世界各国でエネルギー不足が発生しました
そして、それに伴い、化石燃料で発電の原材料費が高騰し、電気代も生活に支障をきたすくらい値上がりしました
日本はまだマシな方で、ヨーロッパのイギリスなどは電気代が3倍4倍が当たり前になっているそうです
大国に対して、経済制裁を科すというのはこういう事です
つまりは科した側も痛みを伴うのです
そしてさらに、株式投資をする上でも無関係ではありません
上記の様に、ロシア国内に対する投資も凍結されていますし、FTSEやMSCIもイギリスとアメリカの企業です
世界的な潮流から、ロシアの株式から撤退せざるを得ませんでした
FTSEやMSCIの彼らが実際にウクライナ戦争についてどう考えているかは不明ですが
この様な世界的な政治的思惑で『全世界株は全世界に投資する』という訳ではなくなりました
ロシアがこれだけ蛮行を繰り返している中で2社が、それでも尚ロシアの企業に投資する、とすると国際的な批判は避けえないでしょう
つまり、株式投資をする上で政治家によって、ルールではなく(2社の)感情によって投資対象が変えられたという事になります
これはインデックス投資に於いては、してはいけない行為です
感情で判断する事はアクティブ投資の分野です
我々、インデックス投資家は感情によって取引をした結果、大損をした経験を元に感情を排除した投資であるインデックス投資に落ち着いた方が多いはずです
しかし、2社の世間体・イメージ・世界的同調圧力などによって、そのルールが曲げられているのです
本来、我々インデックス投資家は、運用会社がこのような発表を行った場合
合理的に考えれば、損切りなのか利確なのかは分かりませんが、資金を引き揚げるべきなのです
ルールを順守すること、それがインデックス投資においての成功の秘訣ですから
しかし、全世界を時価総額加重平均で投資する、という指数は、有名どころだとFTSEとMSCIくらいしか無いのが現状です
なので、我々は泣く泣くホールドするしかありません
幸いなことに、全世界の株式を時価総額加重平均で考えた場合、ロシアの全株式が占める割合は(MSCIの場合は)全体の4%にも満たないので、資産に対する影響は軽微です(FTSEはさらに分散が効いているので、さらに影響は軽微です)
とまぁ、『完璧』だと思えた全世界株式への投資に関しても、格付け会社の思惑が入り込んでしまい、完璧とは言えません
しかし、限りなく完璧に近い無難な商品であるという事には変わりありません
『最高で完璧な商品』ではありませんが『考え得る中で一番マシな商品』であることは間違いがないと思います