初めまして
melloと申します
今回のテーマは『デジタルデトックス』です
結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます
人間を含む生物は、そんなに直ぐに環境の変化に適応は出来ない
内容が気になった方は引き続きご覧ください
さて、今回はデジタルデトックスについてです
デジタルデトックスという言葉をご存じでしょうか?
世界的なSNSを生んだ米国や、人権意識の高い欧州などの国では、昨今のSNSに対する依存に対して強い警戒感を持っています
世界的に見て、依存症や中毒というのは早期に問題化される傾向があります
それは、病症として認知する事でそれに対する治療を早期に始められ、またそのノウハウを得ておく事にメリットを感じているからです
日本は『人に迷惑をかけなければ何をしても自由』という考え方と『即座に目に見えて健康に悪い』物以外は自由にさせるという考え方が一般的です
実際、どちらが正しいのかというのは人の感じ方による物と思われます
本当に健康に悪いものであっても、その人物の幸福度の向上に寄与しつつ、人類の寿命を鑑みるとそれほど影響が無い(個体差は有るが)物というのもあると思われます
そうなって来ると、タバコや酒や麻薬と言った現代では明らかに健康に被害があると考えられている物ですら、本当に禁止する事が良い事なのかすら分かりません
さて、ではデジタルデトックスはどうでしょう?
現代社会はデジタル機器に溢れかえっています
それこそ、日常生活に於いてデジタル機器に触れない日は無い程です
それもそのはずで、本当に一部の例外を除いて、一般的にはアナログな物よりもデジタルな物の方が有用である場合が殆どだからです
誰が今更数字の計算にソロバンを使うでしょうか?
誰が今更洗濯に洗濯板での手洗いをするでしょうか?
誰が今更掃除に掃除機でなく雑巾がけをするでしょうか?
日常生活に於いて、自分の身の回りはデジタル機器に支配されています
だからこそ、今、デジタルデトックスという考え方も出てきますし、アーミッシュといった昔の生活をしている人というのに注目が集まったりもします
アーミッシュは、キリスト教の中でもプロテスタントと呼ばれる聖書至上主義な人達の中でも、聖書の中の事以外を禁止するという特異な人達です
また、キリスト教の始祖であるユダヤ教にも似た様な宗派の人達が居ます(ユダヤ教の人達からしたら、自分達の方が源流なんだから『似た様な』と表現したら怒るかもしれませんが)
そういった人達を『ハシディック』と言います
ハシディックというのは超正統派と呼ばれ、ユダヤ教の聖書(キリスト教の旧約聖書)の中でもさらにトーラー(Toral)と呼ばれる、最初の5つの書(創世記・出エジプト記・レビ記・民数記・申命記)を厳格に守る人々を指します
ユダヤ教にはシャバット(安息日)と呼ばれる労働を禁止する日があります
これは聖書に『神は6日間で天地を創造し7日目に休んだ』と記載がある為です
ユダヤ教では、このシャバットを土曜日と定めております
また、ユダヤ教の日付の概念は『日没』と『日出』ですから、金曜日の日没から土曜日の日没までをシャバットとします(約25時間)
ところで、シャバットで禁止される『労働』とは何が当たるのかという事ですが、これが実に多岐に渡ります
料理や、車の運転、電気をつける行為等も含まれます
料理が禁止されますから、当然ですがシャバットまでに一日分の食料を確保しておかなければなりませんし
車の運転が禁止されていますから、当然ですが遠距離の移動は不可能です
電気をつける(古くは火をつける行為が現代版に変化した物)行為が禁止されていますから、テレビやパソコンやスマホももちろん禁止です
近くにいる家族とのコミュニケーションや聖書に対するディスカッションなどに時間が使われます
さて、ここまで来ればお分かり頂けますでしょうが、デジタルデトックスというのは、何も新しいトピックスではありません
古より、新しい物にどっぷり漬かるのではなく、伝統通りの生活をする事を良しとする考え方は存在しておりました
アジア的に言うと、瞑想や座禅やヴィパッサナーなどが当たるかも知れません
シャバット的には25時間ですが、初めは数時間でも良いかもしれません
デジタル機器に触れず、自分や自分の大切な人や物に向き合う時間と言うものが人類には大切なのかもしれません
確かに、機器に関して、表面的にメリットデメリットやスペックなどで考えてみると、デジタルが全てに於いて優れている様に思えるかもしれません
ですが、人類を含む生物の身体というのは、そんなに直ぐに環境に適応する事は出来ません
生物の進化とは、数百年・数千年、下手をすると数万年という規模の年月を経て漸く行う物です
デジタル機器が誕生して数十年程度で簡単には適応出来るはずも無いのです
というお話でした