身分固定制度の有用性

初めまして

melloと申します

 

今回のテーマは『カースト制度』です

 

結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます

 

ジャムの法則を鑑みるに、自由すぎるのは逆に不自由に繋がる事もある

 

内容が気になった方は引き続きご覧ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回はインドのカースト制度についてです

昨今、テーマ株投資に於ける潮流はインド株が人気です

数多くの経済アナリストや評論家がインドの経済成長について熱く語っており、また、証券に関しても『インド株』というジャンルのファンドが多数、新しく誕生しております

では、インドという国は今後、発展確実であるのか?

確かに、人口も今後中国を抜き去り世界一位になる事が予想されますし、人口ピラミッドも綺麗に正三角形の形をしており、労働生産人口としても十二分に魅力的であり、今後の人口ボーナスに期待が持てます

ですが、国特有の文化として『カースト制度』と呼ばれる身分制度が存在しております

一応、現在のインドの憲法によるとカースト制度を否定していますが、長年続いてきた制度な為、今なお現地の人の中には深く根付いていると言えます

カーストというのは、古くはヒンドゥー教身分制度であり、ヒンドゥー教の信者間で行われるやり取りでありますが、インドに於いては他宗教徒であってもカーストの意識を持っています

カーストとは、簡単に言ってみれば「子供は両親と同じ仕事に就く」制度と言えます

農民の子供は農民に、商人の子供は商人に、宮廷官僚の子供は宮廷官僚に、そして王の子供は王になります

 

この説明を聞いて「自由が無いなんて可哀そう」と思うのは外野から見た余計なお世話と言えます

実際、日本の子供達に「君達には無限の可能性がある」なんて言って、何をしても良いという教育を施した結果が現状の日本です

最高効率を追い、無駄を嫌い、失敗を恐れ、他人の真似をする

本来自由であるはずなのに、皆が皆同じ様に生きようとします

 

なのであれば、産まれた瞬間から人生にレールが敷かれている事と何が違うのでしょうか?

そしてそのレールは先駆者が敷いてくれている方が無駄なくミスなく敷けるのは当然の理です

産まれた瞬間から「この子は将来農民になるんだ」と決まっているのであれば、子供教育方針も簡単で単純な物で済みます(コストカット出来ます)

 

我が国、日本国に於いても歴史的に見れば、昔は身分制度という物がありましたし、戦国時代の大名、豊臣秀吉が行った施策である『身分統制令』や、その後の時代である江戸時代に確立した『士農工商』という考え方はある意味合理的であると言えます(士農工商の起源は古代支那大陸にて確認されており、秀吉もそれを参考にした物と思われる)

 

人生に於いて全ての事が自由だ、とすると全ての事に関して自分自身で判断しなければなりません

これは、言ってみれば将棋ソフトで言う所の『全数検索』と呼ばれる物です

毎回、手番毎に端歩や端香を突く可能性を考えるというとんでもない徒労をする事なのです

確かに、何千分の1、或いは何万分の1、或いは何十万分の1とかの確率で、端歩や端香を突く事が最善手である事はあると思われます

ですが、よっぽどの局面でない限り、他の手を指した方が評価値的にはプラスになる事が多いのは厳然たる事実です

 

そもそも「自由度が高い方が素晴らしい」「選択肢は多ければ多いほど良い」という価値観は本当に正しい物なのでしょうか?

有名な法則に『ジャムの法則』という物があります

npo-csr.jp

本法則の実験は、物品の購入意欲に関する物ですので、人生全体の話とはまた別の話になるかもしれません

ですが、人間心理として、100の自由が10の自由の十倍自由である訳では無いのです

それどころか、10の自由の場合は10の自由を謳歌出来るのに対して100の自由を与えられた場合は逆に不自由に感じて1の自由(不自由)と同等となる事に繋がるのです

というお話でした