初めまして
melloと申します
今回のテーマは『貸株制度』です
結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます
0.1%の利回りを上げる為に無一文のリスクは冒せない
内容が気になった方は引き続きご覧ください
さて、今回は貸株制度についてです
各証券会社には『貸株制度』なる物があります
個人投資家が株式を購入し、保有すると通称『ほふり』正しくを証券保管振替機構に登録されます
また、保有する企業の決算を超えて保有すると、企業側にも株主名簿なる物に登録されます
また、証券会社とは別の銀行(主に信託銀行等)が株式や現金の保管・運用を行います
この『ほふり・信託銀行・企業』という三社に登録される事により不正や横領等が発生しないように、又は発生した場合に投資家に弁償出来るようになっております
つまり、基本的にはSBI証券・楽天証券・マネックス証券が、明日いきなり「倒産しまーす」となったとしても、個人投資家の資産は保護される仕組みとなっております
さて、では貸株制度とは何かを説明します
貸株制度とは、長期保有している株主に対して証券会社が一度株式を借り受けて、空売りしたい個人投資家や機関投資家に株式を貸し付ける制度です
もちろん本来株式を保有している投資家は好きな時に好きなタイミングで保有株式を売却する事が出来ます
つまり、そのまま保有し続けているのと変わらない状態です
ただし、それだけでは株主からしたらメリットがありません
そこで、証券会社が利息を払います
金利は凡そ0.1%ですが、銘柄によっては0.3%、0.5%なんていう金利が発生する銘柄もあります
銘柄によって金利が違うのは、その銘柄を信用取引がしたい人がどれだけ居るかによります
1000億円分の空売り希望者が居れば0.5%の金利が付く事もありますし、100万円分の空売り希望者しか居ない場合は0.1%の金利になります(数字はいい加減です)
では、証券会社のメリットは何かと言いますと、信用取引希望者からの手数料になります
こちらの手数料は凡そ1%強です
1%の金利を得ながら0.1%の金利しか支払わなくて良いとなれば、証券会社からしたら濡れ手に粟状態です
信用取引をする人からしたら、値動き次第で元金の何倍ものお金が儲かるかもしれませんし、逆に何倍もの借金を背負う事になるかもしれません
また、長期となると証券会社に支払う手数料もバカにならない額かかってきます
証券会社からしたら、現物保有者から割安の金利で株式を借り受けて信用取引者に割高な金利で株式を貸し付ける事が出来、自身には何のリスクもありません
現物保有者からしたら、配当金に加えて証券会社が金利を支払ってくれるので、ただバイアンドホールドしているだけで、貸株制度を利用しない投資家に比べて、より高い利回りが期待できます
ですが、貸株制度を利用すると、名簿上は当該株式の保有者は証券会社となる事です
つまり、万が一利用している証券会社が倒産した場合、資産の保護がなされないという事です
名簿上、当該株式が証券会社の所有とされている以上『ほふり・信託銀行・企業』には証券会社の名前が登録されます
現物保有している投資家の名前はどこにも残りません
簡単に言うと、証券会社が潰れたら保有株式はゼロになります
これが貸株制度の最大のリスクです
ちなみに、私は楽天証券をメインの証券会社として、リスク資産は楽天VTIしか保有しておりませんが、今現在個別株式を保有していると仮定した場合は貸株制度は利用しません
それは楽天Gの経営状態が危ういからです
先日、楽天証券の株式をみずほ銀行に売却をしたというニュースが出ました
なので、今現在、楽天Gが経営危機だからといってすぐさま楽天証券が潰れるといった危険性は無い様に思われます
ただ、この問題のニュースは未だどこかフワフワした情報ばかりで「これで楽天証券は安泰だ」と安心できるニュースはありません
また、安心できない以上、貸株を行うのはリスキーだと考えます
もっと情勢が落ち着いてから貸株を行ってもそれほど損失はないと思います
なぜなら得られる金利は0.1%ですから
数か月や数年間この金利が得られないというだけで資産状況に大差はありません
であるならば、万万が一、資産がゼロになるリスクを冒す理由はありません
というお話でした