貴族制度は差別を助長するものではない

初めまして

melloと申します

 

今回のテーマは『貴族』です

 

結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます

 

最も優れたシステムが最も幸福なのではなく、最も幸せなシステムこそが最も優れたシステムである

 

内容が気になった方は引き続きご覧ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回は貴族制度についてです

貴族制度というのは原則、王国にしか存在しません

貴族自体が、本来は軍人の家系の事を指しています

一族が何代にも渡って国や国王に仕え、最も危険な戦線で数多くの武功を上げる事の褒美として、国王が爵位を授ける所から貴族が始まります

基本的には貴族である事で特にメリットはありません

人に自慢できる事くらいでしょうか

ではなぜ貴族は金持ちであるというイメージがあるのでしょうか?

それは単純に武功を上げる機会が多い分、国や国王から受ける報奨金の金額が大きい事や、割譲される土地が多くその土地を使って商売を行うからです

ですが、それは何も貴族に限った話ではありません

後からでも、数多くの戦場に行き、数多くの武功を上げ、何代にも渡って国の発展に寄与し続けられれば貴族になる事は難しい事ではありませんでした

現代でも貴族の本場英国では、一般の人物であってもある程度の功績を収めた人物はナイトの称号が与えられます

日本人でいえば、俳優の真田広之氏や元プロ棋士である加藤一二三9段は聖シルベストロ教皇騎士団勲章を受章している(ローマ教皇から授与された)

要するに、基本的に貴族というのは特別な人間が成れるものではなく、国や団体に多大な貢献を行った人物にある程度容易に授与されるものなのです

では、なぜ貴族が差別を助長するかのように思われているのか?

それは実際そういう時代があったからです

フランスの最も階級社会が厳格だった頃、身分は3っつに分けられていました

第一身分 祈る者

第二身分 戦う者

三身分 耕す者

どの身分がどういう人なのかはお分かり頂けるでしょう

そして、国の税金を払うのは第三身分の者だけでした

だからこそ貴族は肥え太り、金持ちになりました

そうしていつか利権を手放しくないが為に第三身分者を差別する様になりました

 

つまり、システムとして貴族制度というのは何ら不具合はありません

問題があるのは、何代にも渡って特権階級的権利を保有するがあまり、権利を保有しない人間の事を蔑ろにする心にあります

それはつまり、親の教育が悪いという事です

貴族の誇りを教えるのも結構、戦場での戦い方を教えるのも結構、ですが、最も大切なのは自分達貴族が、貴族で無い国民を守る為に存在しているという矜持です

ちょうど公務員が『公僕』と呼ばれる事と同じです

公に尽くす事が出来ない人間はその任に就く権利が無い

それを忘れる輩がいつの日にか出てくるからこそ、貴族制度が差別を助長するのであって、貴族制度そのものが差別を助長しているのでは無いのです

ですが、論理的に資本主義よりも優れているはずの社会主義を掲げる国が次々と崩壊しているという事実から見ると、人は正しい事だけでは生きていけません

最も優れたシステムが最も幸福なのではなく、最も幸せなシステムこそが最も優れたシステムなのです

貴族制度は優れたシステムなのかもしれませんが、現代の人権意識が根付いた現状ではもはや『貴族制度』自体が時代に合っていないのかもしれません

というお話でした