初めまして
melloと申します
今回のテーマは『個別株投資の難しさ』です
結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます
自分勝手な人達の行動や理論や思惑で個人投資家が心理的・精神的ダメージを負う必要はありません
内容が気になった方は引き続きご覧ください
さて、今回はあおぞら銀行(8304)の大暴騰についてです
先日、あおぞら銀行についての記事を書きました
ところが、本日、大暴騰しました
理由としましては、旧村上ファンド系列が大量保有報告書を提出した事らしいです
日本に於いては『物言う株主』として有名な村上ファンド系列という事もあり、あおぞら銀行を相手に、株主に対しての大きな株主還元を要求するであろうという憶測から大暴騰したものと思われます
個別株投資を行うに当たっては、この様な事象も多く見受けられます
そして、その波に乗らないと利益は出ません
先日の無配転落時に株式を大量に売却してしまった人からすると「自分が買った途端に株価は下がるし、自分が売った途端に株価は上がる」という状態と言えます
元から株式を保有していて、無配転落しての大暴落から村上ファンド介入からの大暴騰の間もじっと株式を保有し続けられた人はどのくらい居るのでしょうか?
或いは、大暴落した後に買いに向かえた人はどのくらい居るのでしょうか?
多くの人は「長期投資だから」と株式を購入したとしても、些細な情報で容易に株式を売却してしまいます
それは人の心理上は当たり前の行為です
有名なプロスペクト理論でいうと、人は利益による幸福と損失の不幸では、損失の方が3倍大きい衝撃を受けると言います
あおぞら銀行のチャートで言うと、2024年01月31日時点で3257円であり、無配の発表と共に2日ほど株価が続落して、2024年02月02日時点で2150円まで下がりました
3257-2150=1107
1107×3=3321
3321+3257=6578
つまり、論理的にはあおぞら銀行の株式を一株当たり3257円で株式を購入した場合、今回の大暴落で受けた心理的ダメージは、あおぞら銀行の株価が6578円にならないと回復しないという事になります
合理的に考えれば、3257円で購入した株式であったのなら、3258円以上になった時点で利益があり、儲かります
そこに人間の心理や精神的ダメージが介入してくるからこそ、個別株投資は難しいのです
プロスペクト理論は、何も個別株投資に対してだけ発動する物ではありません
私が推奨するVT・VTI・BRKに於いても例外ではありません
ですが、VT・VTI・BRKに投資をする多くの人は日々の値動きにそれほど注意を払っておりません
なので、もし暴落を直撃で受けた場合に於いても、その後しばらくして、ある程度株価が回復した段階で評価額を知る事になります
その時点で、暴落後の最も安い評価額よりも現在のある程度価格が回復した評価額にアンカリングされる為、プロスペクト理論的には大きな違いが生まれます
また、VT・VTI・BRKに投資をしている人は、結局他に何か出来る訳ではありません
VT・VTI・BRKより素晴らしい投資商品は存在しませんし、今、逆に大金が手に入ったにしてもどうせVT・VTI・BRKに追加投資をする事になります
だからこそ長期投資をする事が出来ますし、迷いもしないのです
個別株投資を行っている以上、どこかで「自分の考えや判断は間違っていたかも知れない」という疑心暗鬼に陥りかねません
そしてその自己不信こそが、自分の心へダメージを蓄積して行きます
自分の人生の大きなウエイトを占めるであろうお金を大量投入する以上は、その増減で心理的・精神的ダメージを負う事は避けられません
だったらせめて自己不信になら無いように自分が信じた商品を持ち続けられる状態にしておくべきです
個別株投資は、会社の経営陣や、今回の様にアクティビスト(今回で言うところの旧村上ファンド系列、つまりは物言う株主の事)の好き勝手な理論や思惑によって、株価が大きく上下します
そんな自分勝手な人達の行動や理論や思惑で個人投資家が心理的・精神的ダメージを負う必要はありません
というお話でした