はじめまして
melloと申します
今回は前日の記事の後編を書こうかと思います
結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます
株式投資の平均利回りは6.67%
不動産投資の利回りは良くて6.5%悪くて4.5%
数理的に見て不動産投資をする理由はない
内容が気になった方は引き続きご覧ください
さて、前編では不動産投資の面倒臭さや税金や、かかる経費の事を書きました
今回は投資として数理的に考えながら、私の実体験もお話したいと思います
以前ご紹介したこちらの画像には不動産投資の事は書かれていませんでした
株式投資のリターンを200年間で均すと年率、約6.67%となります
こちらをご覧頂くとお分かり頂けますように不動産投資の利回りは一番高くて6.5%、低くて4.5%となっております
それも資産価値としては東京一極集中しており、地方は酷いものです
利回りを考えると地方も悪くはないのですが、管理会社や施工会社に任せきりとなり
自身で関われる部分は少なくなります
当然経費が多めにかかる訳ですね
日本は長らく少子高齢化が叫ばれています
人口の減少は数年前から始まり、各都道府県毎の人口減少が言われていましたが、新型コロナウイルスを機に東京でも人口減少が始まっています
人口が減少しているという事はつまり、住宅の需要が下がるという事です
地方の安い物件を高利回りで回すという戦略は今後さらに難易度が増す事になるでしょう
東京の住宅価格が上がっている原因の一つは、金持ちがタワーマンションに住みたがっているからです
タワーマンションともなれば一室1億2億では買えません
数億数十億の現金を用意できるのならタワーマンション投資はアリかもしれませんが普通の金融資産の拡大期にある多くの人には用意できないでしょう
その上、不動産投資には借金(ローン)が伴います
ここ10数年は超低金利時代でアベノミクスが始まった頃にはマイナス金利まで導入しました
しかし、安倍総理がお亡くなりになり、日銀も総裁が変わった事により日本国の金利政策は白紙へ戻りました
実際、YCC(イールドカーブコントロール、つまりは金利の上限を日銀が決める事)が緩和され、今後もさらに緩和…延いては撤廃まで考えているかもしれません
そうなると不動産投資には逆風です
今まで上がっていた収益は今後、銀行に上納するだけになるかもしれません
しかし、逆に方針転換してマイナス金利をさらに深堀するかもしれません
そうすると株式投資よりリターンが上がるかもしれません
ですが、経済学上、株式投資も不動産投資も金利が上がると基本的にはリターンが上がるはずなのです
金利を上げるという事は上記のシーゲル教授の図で言うところの金(マネー)の価値が上がるという事です
しかし、実際に金利が上がったからと言って、企業の商品が値下がりしたり賃貸の家賃が値下がりするかと言われればそんな事はありません
実際、日銀のYCC上限の緩和が発表された時、銀行株や保険株が値上がりし不動産株やその他の株は値下がりしました
短期的には需給に左右されるのです
つまり何もわからないという事です
何も分からないにも関わらず借金をしてまで投資をするという事は株式投資でいう所の信用取引・先物取引・レバレッジ取引を行うという行為です
これらは当たれば大きく稼げますが、外れれば大損します
悪くすると自己破産をしなければならないかもしれません
実際、住宅ローンは7~8割の人が変動金利を選んでいるようです
変動金利という事は金利が上がれば毎月の返済の金額が跳ね上がる事を意味しています
そして、住宅ローンを組む人はおろか、不動産会社の担当者・銀行の担当者も大雑把に「金利は上がらないだろう」と考えています
そうするとどうでしょう?
住宅ローンを組む人は毎月の返済額を目一杯引き上げて申請し、不動産会社は仲介手数料欲しさに出来るだけ高い住宅を紹介し、銀行は出来るだけ長いローンを組ませるでしょう
これら全ては「金利が上がる」というただ一事で引っくり返るのです
もちろん危険性やデメリットを被るのは借金をした人ただ一人です
銀行は返済総額が上がり万々歳
不動産会社は仲介手数料を貰えた時点で万々歳
借金をした人だけが生活に困窮し、住宅を競売で手放し、挙句の果てには自己破産となるのです
ちなみに、私事で恐縮ですが
私は以前、中古の一戸建てを購入しました
購入当初は「どうせ一生仕事をして稼ぎ続けなければならないし、一生住む所は必要なのだから若い間に買ってしまった方が得だろ。駐車場付きの戸建てなら駐車場代も浮くし」などと軽い気持ちでした
毎月の返済も5万円程で、返済に困窮することはないであろう額に、かなり保守的に計算をして住宅ローンを組んだ記憶があります
しかし、職場の変化・環境の変化・心境の変化などから
持ち家の必要性に疑問を持ち始めました
そして、売却を検討しだしたのですがこれがまた大変でした
中古の戸建てというのは資産価値的に考えてマンションに比べかなり割安に見られ、購入検討者はおおよそ、ファミリー層に限られます
また、内見の為に私は違う住所に住み、家具家電は全て運び出しました
みなさんも戸建ての購入を考えて内見に行った事がおありならお分かり頂けるかと思うのですが、購入検討中の物件に内見に行くときに、家主が立ち会う物件と立ち会わない物件であれば、立ち会わない物件を選ぶと思います
私も、購入検討中に100件近い物件を内見しましたが、家主が在住で内見に立ち会う物件は数件しか記憶にありません
無意識に避けていたのだと思います
戸建てでファミリー層しか振り向いて貰えず、さらに私が内見に立ち会うとなれば、需要のない我が家はさらに見向きもされず、買い手が現れるまでの時間もかかり、ようやく買い手が現れたとしても需要の低さから、現状の資産価値からさらに割安に値切られる事となるのです
幸い、私は運良く購入価格を上回る金額で売却できた為、諸経費等を含めて少し利益が出て処分できましたが、もう一度同じことをやれと言われてもできません
買い手も良い人で、不動産会社の担当者も良い人だったという幸運と
時期時流が良かっただけなのです
政府の意向、日銀の意向、世間の景気観、接する全ての人の善良性
全てが嚙み合ってようやく僅かな利益を得ました
もう一度言いますが、多大な労力と諸経費をかけて、精神をすり減らし、運良く僅かな利益が上がっただけです
どう考えても株式投資…中でもインデックス投資で労せず利益を上げた方が楽であり確実性・再現性があると思います