個人投資家は不動産投資をしなくていい 前編

はじめまして

melloと申します

 

今回は株式投資と同様に人気であり、多くの日本人が行っている不動産投資について書こうと思います

 

結果だけ先に知りたい方向けに先に結論を書かせて頂きます

 

 

金融資産の拡大期にある人にとって不動産投資は不要

 

内容が気になった方は引き続きご覧ください

 

 

 

 

さて、今回は不動産投資についてです

不動産投資について多くの人の印象はどうなんでしょう?

 

株はハイリスクハイリターンだけど不動産はミドルリスクミドルリターンだよね

という話を聞いた事があります

 

私の認識は違います

 

一般的な不動産投資とは、マンションの一室を買うだとか一戸建てを買うだとかの住居用としての投資でしょう

これでも大体、安くて1000万円くらい 普通で3000万円くらい 良い企業に勤めていたり公務員だったりすると5000万円くらいでしょうか?

当然、そんな預貯金などありませんので、銀行に借金をします

住宅ローンですね

 

借金を背負うというのは多大なストレスを抱える事になります

有名な経済評論家 山崎元、通称ヤマゲンさんもこう言っています

「住宅ローンの繰り上げ返済に勝る投資は無い」

 

普通の務め人が住宅ローンを組むというのは、銀行が借金をする人の属性を見て、この人物なら毎月何万円までなら返済できるだろうか?

という審査を受ける事です

よって、高収入であるだとか大企業に勤めているだとか公務員だとかの高属性であればあるほど毎月の返済額を上げても(つまりは借金の総額を上げても)良いということです

 

本人が住宅に熱い思い入れがあり、どうしても住みたい住居であるのであれば問題はないのですが

「毎月家賃を大家に払うくらいなら自分も住宅を買って資産にしたい」

と考えている場合は大問題です

 

こちらの画像をご覧ください

 

 

上記の画像は国別の住宅の耐用年数です

日本の住宅はイギリスの住宅に比べで約半分ほどしか、もたない事が分かります

しかしこれは日本の職人や住宅メーカーのレベルが低いという訳ではありません

住宅というのは国により、材料や作り方が異なります

また、国の環境も違います

日本の様な高温多湿であり地震大国である国もあれば、イギリスのようにあまり地震の起こらない国もあります

 

そもそもが『不動産』とは呼んで字の如く、動く(動かす)ことができない資産です

そうすると当然ですが、建てる場所も重要になります

そして、日本は住宅を資産として保有するにはあまりに不都合な国です

しかし、海外に目を向けてイギリスやアメリカの不動産を買うにしても現地に行って購入するのはあまりに面倒です

また、不動産の売買に伴い煩雑なルールや税金が国毎に存在しています

 

日本で不動産を購入するにしても

不動産会社へ住宅価格の3%+6万円+消費税 を支払い、司法書士に依頼し登記してもらい10~20万円程を支払いし、他にも固定資産税・不動産取得税・都市計画税などを支払い…

 

あまりにも面倒です

上記は日本で不動産を購入する場合ですが、海外となればさらに煩雑になり、費用も嵩みます

個別の住宅を購入する不動産投資は資産形成には向いているとは言えません

 

 

では、次はアパートを一棟丸ごと購入するのはどうでしょう?

こちらは住宅として購入ではなく正しく投資としての購入ですね(一室を自宅としてもい良いですが)

しかしこちらもあまり一般の勤め人には資産形成に向いているとは言い難いです

一棟買いともなると値段も跳ね上がり5000万円~が相場です

もちろん中古で2~3000万円の物件も存在しますが、ほぼ例外なくリノベーションが必要になってきます

ここが不動産投資の良い所でもあり悪い所でもあるのですが

不動産投資は個人の労力が利回りに影響します

 

例えば、アパートの廊下の電球が切れましたと入居人から連絡がありました

普通は管理会社が対応し、電球を変えにアパートまで出向く訳ですが

この管理会社も自身で雇わないといけません

こういった管理業務を自身でする場合、管理会社に支払うお金は浮く訳ですが

普通に働いている人にそんな事ができるでしょうか?

また、給湯器が壊れてお風呂に入れないというクレームが来たらどうでしょう?

自身で業者に連絡し手配しなければなりません

自分の就業時間中にこんな対応ができるでしょうか?

当然、連絡が付かないとなれば入居者は怒ります

すぐさま物件を退去してしまうかもしれません

このように管理会社との契約はほぼ必要不可欠ですが、この他にも火災保険・水道ポンプなどなど掛かってくる経費は色々あります

もちろん対応してくれる業者も良心的な方とは限りません

こちらが素人だと見抜かれればぼったくられたり、ずさんな工事をされるかもしれません

そうなるとまた、経費が掛かります

 

これでは資産形成をしているのか散財しているのか分かりません

運良く

良い価格で不動産が売りに出ていて、売り主も善良な人で、借金する銀行の担当者も善良な人で、不動産会社の人も善良な人で、入居者もみんな善良な人で、管理会社の人も善良な人で、工事業者の人も善良な人であって

初めて不動産投資が成り立つかもしれないというレベルなのです

 

そうして、運良く資産形成に成功し、勤めている企業を退職し、不動産投資家・運用家となって、住宅の瑕疵(不具合のこと)の報告に自身で対応したり、業者の工事に立ち会ってずさんな工事をしないか監視したりできる環境になれれば

そしてそうすることが苦痛でないのなら

不動産投資という選択肢はアリかもしれないです

でも結局、最初から労力の要らないインデックス投資で資産形成すればこんな煩わしい事をしなくて済みます

 

 

最後にREITという選択肢はないのか?

 

REITというのは、不動産投資は価格も高く、ルールも煩雑で、初心者には敷居が高く見える(私は事実そうだと考えています)ため株式の様に権利を大多数の人間で分散して保有して、その物件から上がるほぼ全ての収益を権利者で分配しよう

という性質のものです

 

その性質上、一口価格(株価のような物)が安定していて且つ高配当である事が多いです

これだけ聞くといい商品の様にも思えます

 

が、一口価格が安定しているとは言っても株価が下がれば、株価ほどではないにしても一口価格も下落しますし

収益のほぼ全てを分配してしまうために内部留保ができないので新しい物件を購入する際には、既存の物件を売却するか増資をしなければなりません

その判断は運用会社しだいで行われてしまいます

また、内部留保をほぼ全て吐き出すという特性上、会社としての利益が無い状態なので法人税等を払う必要がありません(REITを運用する企業側はこれが狙いです)

そのため、投資した権利者が受け取る分配金は、確定申告時に申請する配当控除が利用出来ません

 

それも当然で、国としてはどこかから税金は取らないといけないがREITは税金を払わないので個人から取るより仕方がないのです

 

と、REITは株に比べ制約を受ける点や不利な点が多数あるため株式投資より優先して行なう合理的な理由は存在しません

 

どうしても、不動産メーカー・建築業者などを応援したい、投資したいと考えるなら大人しくインデックス投資をしましょう

 

有名な企業であればインデックスの構成銘柄となっています

インデックス投資をすることで間接的に応援することに繋がります