外来種問題に思う人間の傲慢さ

初めまして

melloと申します

 

今回のテーマは『外来生物』です

 

結果だけ知りたい方向けに結論を先に書かせて頂きます

 

人間の傲慢さによって、我々よりも長くこの土地に生きている生物の死活問題を生んでいる

 

内容が気になった方は引き続きご覧ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回は外来種問題についてです

一般的な方に、日本に生息するが外来種問題といえば?

と聞けばブラックバスブルーギルミドリガメ(ミシシッピーアカミミガメ)を思い浮かべる事と思います

我が家では、外来種問題云々を知る前にミドリガメを飼っていました

我が家に来てもう既に20数年は経っています

ミドリガメの野生寿命は凡そ30年と言われていますので、もうそろそろ天寿を全うするかもしれません

我が家では残念ながら魚は飼育していませんので、今回は亀に限ってお話したいと思います

現在、日本に生息している亀は凡そ4種類居ます

スッポン・イシガメ・クサガメミドリガメ

です(その他カミツキガメなどの数少ない種も居ますし、イシガメとクサガメの交配種であるウンキュウなども生息しておりますが、今回は省きます)

この中で、日本古来の在来種はスッポンとイシガメだけになります(スッポンに関してはキョクトウスッポン、シナスッポン、アジアスッポン、ヒガシアジア スッポン、チュウゴクスッポンなど、多数の別名を持つ為、日本古来の在来種を疑う説もあります)

つまり、古くは日本にはスッポンとイシガメしか居なかったと考えられています

しかし昨今、川などで見かける亀の多くはミドリガメですし、クサガメも多く見受けられます

これは、外来生物が本来生きてきた環境に違いがあるからであり、その環境を生き抜くために身に着けた特徴が日本の河川に於いて天敵が居ない環境であるから、その数を爆発的に増やしているのが原因です

私自身、ミドリガメを飼育しているからこそ感じる事ではありますが、ミドリガメというのは本当に獰猛であり食欲が旺盛です

間違えて口の周りに指を出すと容赦無く食べようとしてきます

20数年飼育している私に向かってその様な態度なのですから、自然環境に於いてはより獰猛であると考えられます

そんな獰猛さで、川を綺麗にしてくれる魚や貝などを根こそぎ食べてしまいます

結果、ミドリガメが多く生息する河川は汚い川へと変貌してしまいます

ただし、これはミドリガメが悪いのではありません

ミドリガメは何も、遠いミシシッピ州から日本の河川まで自分で泳いで来た訳ではありません

人間がペットとして輸入し、人間の環境が変わって飼えなくなったペットを違法に放流したからです

別の特定外来生物であるアライグマもそうです

アライグマは、アニメ『アライグマラスカル』の影響も手伝って、数多く日本に輸出されましたが、その獰猛さはアニメには描かれていません

「想像と違う」と感じた人間はこのアライグマも自然へ放流します

結果、比較的温厚で日本古来の在来種であるイシガメの捕食者となります

イシガメからしたら、本当に良い迷惑です

住んでいる河川はミドリガメに汚されて餌も減らされ、本来日本には居なかったクサガメが河川に大量発生する事によって交配相手が外来種になってさらに日本古来の在来種の数が減り、川辺には自身を捕食する天敵であるアライグマが待ち構えています

イシガメはきっとこう思っているはずです

「昔は良かった」

この言葉を人間が発したのなら、懐古厨・老害と蔑まれますが、亀にとってはリアルな現実です

人間は『ビジネスになるから』『この生物が飼いたいから』などという自分勝手な理由によって、本来日本に居ない生物を日本に持ち込んでいます

これによって、日本に長年住んでいる多くの生物が、まさしく死活問題に追いやられています

日本は先日、日経平均株価がバブル期の最高値を更新し、金銭的な面では今現在が最も豊かな時期ではあります

ですが、生物多様性の観点から言うと外資(外来種)に食い荒らされているだけとも言えます

外来種問題というのは、誰かがある日何かを思い立ったからと一日で解決出来る問題ではありません

ですが、一人一人が外来種問題を理解すれば出来る事が一つあります

それは、外来生物を自然に放流しないという事です

飼育を始めた以上、その命に責任を持って、ペットが天寿を全うするまで大事に育てる

それが命を迎え入れる行為というものと思います

というお話でした